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2007/11/19

哀しきダーク・ファンタジー

「幼児に見せるとトラウマになるかも」とまで言われたスペインのダーク・ファンタジー映画「パンズ・ラビリンス」。

私はてっきり、出てくる化け物があまりに怖すぎるのかと思っていたが、実際には出てくる人間の方が数倍怖かった。

というか、これ、ファンタジー映画?

だって、スペイン内戦の歴史映画を見た気分だったよ。すごく哀しいし。「マッチ売りの少女」がハッピーエンドというのなら、この映画もハッピーエンドには違いないが、通常のファンタジーではあり得ないショッキングなストーリー展開に、ハラハラして涙が出る。

初めて見たよ。こんな映画。

でも、見終わった後決して楽しい気分にはならないけど、見てよかったと思える素晴らしい映画だと思う。なんかこう、得もいわれぬ感動がじわじわとわいてくるのだ。

しかし、自由のために血と涙を流したことのある国は違うな。そして、「それを忘れてはいけない」という想いから作られた映画が、こういう毛色の変わったファンタジーだというところがまた違うな。

このセンスさすが!

不思議とファンタジーが盛り込まれている方が、現実の悲劇性が伝わってくるんだよね~。主人公の女の子も、特に美少女ってわけじゃないところがよい。

私はもともとスペイン映画が大好きなのだけど、これもまた忘れがたい1本。

それにしても、ああ、娘と一緒に見に行かなくてよかった~。娘がこれを見てもいいのは、うーん。何歳だ?

ともあれ、ガキにはわからん深い映画である。

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2007/11/09

こども・ミュージカル・ドキュメンタリー

最近映画をすべて映画館で見ている。

つまり、家で全然映画を見てないっていうこと。しかも月にほぼ1本。とほほ。

ちなみに9月は、「アーサーとミニモイの不思議な国」。娘と姪を連れての作品選びで、「河童のクゥと夏休み」よりはマシやろうと思って見たわけだ(吹き替え)が、なんというか、おばあちゃん役のミア・ファロー(声・確か夏木マリ)が、もともとおばあちゃんみたいだったとはいえ意外にも保っていて、ちょっと驚いた。

あと、CGで作り上げたヒロインが、リュック・ベッソンの女の好みが凝縮された顔とキャラで、2人の元妻とソックリで、恥ずかしくないのか。これ。見終わった後、「リュック・ベッソンは完全に終った…」とひとりごちた私である。まさかここまでダメになっていたとは、もと大ファンとしてはやはり哀しい。

10月は「ヘアスプレー」。これも姪と娘と一緒だったが、字幕だったのに、めくるめく歌とダンスシーン&わかりやすいストーリーだったせいか、子どもたちも大満足。ミュージカルは年齢を超える!

個人的には、ジョン・ウォーターズ監督のオリジナル版の方が好きだけど、これはこれで楽しくてワクワク。配役がいいからね。ミシェル・ファイファーのいじわる役とジョン・トラボルタの女役。踊るクリストファー・ウォーケンは…微妙。ファンとしては、ウォーケンに笑いはとってほしくない。

そして、「ミリキタニの猫」というドキュメンタリー映画。これはもう、涙目で映画館を出たほどよかった。

波乱万丈の人生を歩んできた日系人画家ミリキタニ(漢字で書くと三力谷)じいちゃんが、最初はホームレスで、最後は仕事と住居のある巨匠(ホームレスの時から自分ではそう言ってるけど)になり、その過程でつらい過去と和解する。誇り高き芸術家。そしておちゃめ。

それにしてもこのおじいちゃんもすごいが、アメリカの福祉ネットワークの豊かさと、個人情報の管理体制の厳密さがうらやましい。年金記録が消滅するようなどこぞの国とは、月とスッポン。私もニューヨークでホームレスになりたい。

ああ、今度はフランソワ・オゾン監督の新作「エンジェル」が見た~い!この監督のは絶対に映画館で、と決めている。

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