« 2008年3月 | トップページ | 2008年5月 »

2008/04/30

めがねちゃん

「かもめ食堂」ファンを当て込んだような映画「めがね」。

確か、出演者全員がメガネをしているという触れ込みだったが、ちょっとだけ出ていた薬師丸ひろ子も、メガネかけてた?きっとかけていたと思うんだけど、普段メガネをかけていない人がかけているというのに、印象がその程度。それだけメガネと顔が一体になっていたということか。

でもなぜ全員がメガネ?「人を色メガネで見るな」ってことでもあるまいに。

で、肝心の映画のことだが、思ったよりマイナスイオン度低し。この程度で「たそがれる」だなんて、都会の人は簡単だな。田舎の人、これ見て怒らないかな。「春にカキ氷」は、「春にビール」という私の感覚に似てるな。など、そういうことをぼんやり考えたりして、たそがれながら鑑賞しました。

うーん。味つけの薄いオーガニック料理みたいな映画だ。

でも、これを見て「きれいな海を見たいね~」という感想だけでは、作品としてバカみたいじゃない?いいのかな?それで。

結局「めがね」は、監督の意図とは別のところでやはり二番煎じは免れず、インパクトに欠けるし、光石研が礼儀正しい標準語をしゃべっている時点で、観客を(少なくとも私を)なめていると思う。

「これ以上お客さんが増えても困るんで」「ここ、携帯通じないんですよ。いいでしょ」って、そりゃいいご身分ですこと。ここは、携帯通じるところで携帯捨てる勇気のない人に、携帯のない生活ごっこしてもらう場所ですか。

メルシー体操も、ねらいすぎ。しつこい。この程度で癒される傷なんざ、最初から傷でも何でもなかったのさ。

あ、私怒ってますか?おかしいなあ。なんか思い出したら、ムカムカしてきちゃって。すんません。

| トラックバック (0)

2008/04/28

トンマッコルにいく?

韓国映画「トンマッコルへようこそ」を見た。「トンマッコルってお酒の名前みたい。あ、それはマッコリか」などと思いながら、見た。そしてこれが、一見面白そうだったのに、案外つまらなくてガックリ。

戦争の愚かさをこういう形で描きたかったのはわかるんだけど(わかりやすいからわかる)、詰めが甘いのう。最後は男のロマン?

殺しあうべき敵同士が、ひょんなことから同じ空間におらざるをえなくなるという映画は、他にも「ノーマンズ・ランド」「ククーシュカ」があるが、この完成度の違いはなに?こう言っては何だが、「トンマッコル」は、感情移入するにはあまりにも子供だましなのである。

して、その敗因は、

①中くらいの盛り上がりが途中何度もやってくるので、疲れる。

②頭の弱い天真爛漫な女性が争いの犠牲になるという展開が、あざとい。しかもそのあざとさが、古い

③やたらと蝶を飛ばす演出が、安直で鼻につく。あと、空から何かが降ってくるというシーンもやたら多い

④いくらおとぎ話とはいえ、ここまで村人がノーテンキでいいのか。無知でも恐怖に対する本能はあるだろうに、ここまでくると不自然。

⑤スミス大尉を探しに来た軍隊を相手に玉砕するという展開について、スミス大尉がすぐに帰ればよかったのでは?

以上、特に⑤が納得のいかない私である。全体的に、おとぎ話と現実のサジ加減がだんだん破綻してきて、見ている方が不完全燃焼になってしまうのが致命的。これならばいっそ、コメディにすればよかったんじゃないか?へんに男のおセンチにしてしまうから、しらけちゃうのだ。

ところで、ストーリーの要となる2人の男が渡辺謙と田口トモロヲに似ていて、しかもおいしい役が、最初は謙さんかと思っていたら実はトモロヲだったという…。

そんなことで喜んでいること自体、集中して見ていなかった証拠。そして、面白くない映画がなぜ面白くないのかについて、あれこれ考えるのが実は結構面白かったりする私であった。

| トラックバック (0)

2008/04/24

ビールを割る

ビールの季節である。1年中ビールを飲んでいるくせに、そう思う。

私にとってビールの季節は、真夏よりも初夏。このさわやかな日差しの中、昼間っから公園や川辺で飲むビールに勝るものがあろうか。「大人になってよかった」と思う至福の時である。

でもさ。お酒ってどうしても甘いよね。ビールも飲んでいるうちにだんだん甘くなってきて、甘いと感じてきたら、私の中では「もうストップ」というサインなんだけど、この甘みがどうも苦手で、この甘みを感じる直前でやめるのがベスト(難しい)。

さて、学生時代は周囲の影響で冷酒と焼酎にハマり、その後は白ワイン→赤ワインという遍歴を経て今はビール党な私だが、毎日こうビールばっかりだと、さすがに飽きてくる。かといって、外国のビールばっかりも飲めないし。

で、最近はビールを割っております。もともとハーフ&ハーフが好きだったので、普通のビールを同じ銘柄の黒ビールで割る。これで味の調節もできるし、調節しなくてもつぐたびに味が変わるしで、飽きない。

しかしこの場合、黒ビールのクセが強いので、黒ビール1に対して普通のビール3本を消費することになり、合計4本飲むハメに。これを毎日では、いくら私でもちょっと…。

で、次に思いついたのが、柑橘系のジュースで割る方法。コロナビールをライムで割るという、あれですよ。うーん。まさにこの季節にピッタリ!

なので、食前酒にまずこれで一杯。そして、食事しながらハーフ&ハーフをだんだん濃くしていって、締めは黒ビール、というのが美しいと思うのだがどうでしょう(結局飲みすぎ)。

| トラックバック (0)

2008/04/21

女の涙

ヘレン・ミレン主演「クイーン」と、ジョディ・デンチ主演「ヘンダーソン夫人の贈り物」(←この邦題は×)を見た。

私がこの2人の大ファンなのでたまたま続けて見ただけなんだけど、うーん。2人とも全然若くないイギリスを代表する大女優という共通点がある。

それに、偶然どちらもイギリスを舞台にしていて、イギリス女王と大金持ちの未亡人という違いはあれど、2人とも映画の中でたった一度だけ泣き、なんと、その泣き方がソックリ!

これは「クイーン」でクイーンが言っていたことだが、「人前でむやみに感情を表さない」というのがイギリス人の伝統的なあり方らしい。

それにふさわしく、女王も未亡人も美しい自然に囲まれて1人ぼっちになった時、こらえていた涙を思わず流す。

最近はすっかり「涙は女の武器。武器だから使わなソン」という風潮なだけに、この「女の涙は人知れず流すもの」という古風なシーンがなんかこうジンときてしまい、そうだよなあ。女の涙はこうでなくては。なんて妙に感動してしまった私。

特に「クイーン」の方は、いわばこの作品の要のシーンなので、ヘレン・ミレンがそれはもうステキで、シワだらけの顔アップがこんなに美しいとは、さすが女王様!

一方、悪くはないがB級っぽい「ヘンダーソン」の方も、ジョディ・デンチはおばあちゃんなのにいたずらっ子みたいな魅力があるし、共演したボブ・ホプキンスが初めてセクシー?に見えた。

「好きな料理は?」と聞かれて「美味しい料理!」と答えるように、私が好きな映画は面白い映画。でも、こうやってたまにイギリス映画を見ると、やっぱりイギリス映画が好きだなあと再認識する。

上流階級のゴチャゴチャした人間関係を描いたやつとか文学が原作のやつとか、コスチュームには全然興味ないのに、そういう類のものが最近好き。きっと、見ても内容をよく覚えていないからだと思う。噛むたびに味がにじみ出るスルメ映画。私も歯があるうちは、何度も噛みしめたい。

| トラックバック (0)

2008/04/11

枯れております

「デブセン」ではなく「カレセン」である。これが案外、密かに、実はちょいワルおやじよりも、若い女性に好まれているのである。

そりゃそーだ。ちょいワルおやじは、日本人の胃袋にはもたれる。

いやそれ以前に、日本の男はちょいワルおやじにはなれない。いくら葉巻を吸ったり、バカ高いスーツや時計を身につけて高級車を乗り回していても、しょせん西洋かぶれの付け焼刃。ビンボー臭いのである。

日本で不良中年になるのなら、バンカラでしょう。そして日本の男は、枯れるべきである。日本文化の底流には、ワビサビの枯山水があることを忘れてはならない。

そこで、「カレセン」という本が最近出たわけだが、表紙のおじいちゃんに「あらステキ」と思って中を開くと、笹野高史と笠智衆の代わりに夏目房之介と蟹江敬三が載っていた。

あの~、この2人、枯れてますか?どっちかというと、本人は「ちょいワル」のつもりなんじゃあ…。

カレセンに現役感は無用。キーワードは「ご隠居」である。

それにしても、このカレセンといい腐女子といい、女が男をおおっぴらに鑑賞してもOKな時代になってきたんだなあとしみじみ。女のオヤジ化ともいえるし、モテがどうのと、女が恋愛に疲れてきたのもあると思う。

ところで、ホストクラブ通いも恥ずかしいことではなくなった今、男性のストリップはどうだろう。ムキムキマッチョは気持ち悪がられるから、やるんなら、着流しで殺陣をやってもらい、着物が乱れてちらちらっと見えるっていうのが、いいと思います。ルックスは、杉良太郎ではなく市川雷蔵タイプでお願い。

| トラックバック (0)

2008/04/10

プライドはある?

好き嫌いは別として、どんな分野でも長い間第一線で活躍している人は、尊敬に値する。それが、浮き沈みの激しい人気商売なら特に。

なんつって、要は私が最近、一条ゆかりの「プライド」にハマっているという話なんですわ。今頃ね。今更ね。

きっかけは、萩尾望都が薦めていたからなんだけど、もともと一条ゆかりは特に好きな漫画家ではなく、どっちかというとこの頃は「けっ」と思っていたのに、それがもう中毒のようにガツガツと。まだ8巻しか出ていないので、「犬夜叉」や「あずみ」のように、一気に何十巻と読み勧められないのが残念(それはそれで、体力がもたんが)。

で、これがまた、当たり前だけど出来すぎた展開の連続で、「そんなに都合よくチャンスはこんやろ」っていう話なんだけど、メロドラマの王道っていうんですか?わかっちゃいても、ぐいぐいと読ませる。読ませられる。悔しい。

さすが、だてに何十年も人気漫画家をやってないな、この人は、と感心。

一条ゆかりの漫画はゴージャスだと言われているらしいが、確かにネームには金がかかっているそうで、こうして「有閑倶楽部」以来久しぶりに読んでみると、ああ、こういう決めセリフは自腹で豪華に遊んでいないと書けないな、と大人になった私にはわかる。

なんせ、「男か仕事かといわれたら、私は仕事をとる。仕事は私を自由にしてくれる」とのたまった一条ゆかりである(そして離婚)。そういう腹の据わったプロ意識の高い女は、嫌いじゃないです。

漫画は一瞬にして、読者を別世界に連れて行ってくれる。映画と本の中間にあり、両方のイイトコドリをしている娯楽。

思えば、10代でずいぶん漫画に溺れた私だったが、それが40代で再熱してから、いまだおさまらず。まるで自分の生まれた河に戻っていくシャケのように、10代の頃の自分の世界を求めている私。

多感な時期に出会い、それが今の自分の血や肉になっているのだから、結局その原点が1番居心地がいいってことですね。ご飯と同じだ。子供の頃に食べた物で、その後の味覚が決定するようなもの。

漫画は、国産雑食かな?子供時代に鍛えた胃袋で、ますますガツガツいくぞ~。

| トラックバック (0)

« 2008年3月 | トップページ | 2008年5月 »