すーちゃんの未来
今や1つのジャンルになっているエッセイマンガ。 著者:益田 ミリ 著者:益田 ミリ
私も好きでたまに読むが、軽い読み物なだけに立ち読み1回で十分なものが多い中、時々「これは」と思うような作品に当たると嬉しい。
最近のそれが、すーちゃん。
絵柄がかわいくてフツーなので一見中身がなさそうであるが、これがなかなかゆるく見えて鋭いんだな。30代独身。1人暮らし(←ここがいいのだ)のすーちゃんが、仕事と家を往復しながらいろいろ考えたり悩んだり迷ったり、ちょっと嬉しいことがあったり嫌なことがあったり。
ご覧のように、すーちゃんは一時期「負け犬」と称されていた女性(マンガの中にもこの下りが登場。ちなみに「何に負けてるの?」と笑っていた)で、そういう点では彼女と今の私に何の共通点もない。それなのに、すーちゃんの思っていることやモヤモヤしていることが、感じている違和感やもがいている部分が、そうそう、そうだよねって本当によくわかるのだから不思議だ。
すーちゃんと友達になれそう。
他に登場するすーちゃんの友達も、それぞれの境遇の中で考えたり悩んだり迷ったりしているのだけど、どれもさらりと、しかしホントのところをズバリと突いていて、爽快。たとえば、犬が大嫌いなくせに、社長の犬に媚を売っている上司を見た時の感想とかね。
印象に残ったのは、彼女たちがよくため息をつくこと。こんなにため息をついてる主人公って、すごいな。なんせ、冒頭いきなり「はぁ~、疲れた」というセリフで始まるくらいだから。
それに彼女たちは思いをめぐらせる時、どこか遠い目をしている。そこがいい。この「ため息」と「遠い目」の組み合わせが、好きだなあ。
というわけで、作者の益田ミリはなかなか見所あり。全部の作品が好きというわけではないけど、今後の動きの注目したい。ちなみに、彼女は大阪生まれで、私とそんなに世代が違わない。
読むのなら、続編「結婚しなくてもいいですか」も合わせてどうぞ。
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